2つの聖書邦訳プロジェクト(2016年刊行予定)

atake

2010年03月09日 13:46

既に何年か前から新改訳「第4版」とも言える「新日本聖書」の翻訳プロジェクトが立ち上がっていました。こちらは「原典に忠実な翻訳をする」が先にありその後に「その時代の日本語に相応しい訳語を目指す」とあります。
http://jpnews.org/pc/modules/xfsection/article.php?articleid=1792

一方,今日飛び込んできたニュースとして(私が知らなかっただけですが),新共同訳の後継とも言える「日本の教会の標準訳聖書となること」を目指すとありますが,理念として最初の方に「礼拝での朗読にふさわしい、格調高く美しい日本語訳を目指す」があってそのいくつか後に「この数十年における聖書学、翻訳学などの成果に基づき、原典に忠実な翻訳を目指す」というのは,今の新共同訳と同じようなポリシーという感じでしょうか。
http://jpnews.org/pc/modules/xfsection/article.php?articleid=1861

個人的な感想としては,翻訳というもの自体がそもそも「中間搾取」で等価の伝達には成り得ませんし,時代や地域や言語の背景も全く違う聖書ですから,ある意味では翻訳してもわからないのは当然で,さらにヘブライ語もギリシア語の原文もすべてのことが解明されているわけではありませんし,原文でわからないことがある場合にそれを日本人にとって(無理に)わかりやすくするという方向性はどうなんだろうか…?と思います。

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